理解しておくことが大事なうつの原因と症状

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うつは、社会において深刻化している病気の一つです。忙しい毎日の中では、誰もがうつ病になる可能性を抱えてしまっているのです。周りの人がうつにかかったときや、自分が苦しくなったときのためにうつについての理解を深めておくことが大切です。

人それぞれの原因でうつになる

うつという言葉は、感情に起伏がなくなり、良くも悪くも揺れ動きにくくなってしまう状態のことを指しています。脳で働くはずの神経の伝達物質が鈍くなり、ストレスが重なり発病してしまうことが多いようです。原因は一つではなく、ほとんどの場合で様々な要因が重なることによって発病、深刻化していきます。具体的には、家族や親しい人の死や人間関係のトラブル、仕事や財産の損失などの環境的要因や疲労、ホルモンバランスの変化などの身体的要因がうつの発病に影響しています。

また、個人の性格についても真面目で責任感の強い人はうつになりやすいと言われています。どの原因にしても、自分の心では処理しきれない状況になっているのに頑張りすぎてしまっている状態のことです。こういった原因から、脳内での必要な情報の伝達がうまく行かなくなってしまうのです。本来脳内では自分の動作や意欲、記憶についての命令がなされていて、その役割を担っているのが神経伝達物質なのです。この中のセロトニンとノルアドレナリンは、こころとからだのバランスを保つ役割をしてくれていますが、うつの場合この2つが減少してしまいます。何らかの原因で、減ってしまったために情報伝達がうまく行かず、感情の起伏がなくなってしまうことにつながるのです。また、セロトニンは過剰に分泌されると危険なものですが、リラックス効果や快眠効果をもっているので、うつの状態を加速させてしまう原因になってしまいます。

うつになると現れるこころの症状

うつにかかってしまうと、こころとからだに様々な症状が出ます。こころの状態は種類別に分けられ、抑うつ状態、思考力の低下、意欲の低下が挙げられます。抑うつ状態とは、悲しい気持ちになったり、憂鬱な気分になったりすることを指しています。特に仕事や学校がストレスの原因となっている場合には朝になると気分が落ち込む症状が現れやすいです。これは、「行きたくないだけ」と思われてしまいがちですが、朝という条件で決まって起こる症状なので十分にうつの状態を示しています。思考力の低下とは、判断力の低下、仕事がはかどらない、注意力が散漫になる等が挙げられます。これは、自分の中だけでなく仕事などの周りにも影響が出てしまう状態でうつが進行していることを示しています。さらに、今まで楽しんでいた趣味や誰かと話すことなど、リフレッシュの方法が面倒に感じてしまうのは意欲の低下にあたります。うつにかかる人は、抑うつ状態や意欲の低下が主な症状になっています。

うつになると現れるからだの症状

次にからだの症状には、睡眠の異常、食欲の低下や倦怠感などがあります。よく仕事のことが気がかりで眠れないという話がありますが、これが長期間続くとうつの症状ということになります。また、食事の時間になっても空腹感がない、食べても気持ちが悪くなってしまうもの症状の一つです。倦怠感だけでなく、頭痛やめまい、動悸なども症状としてあげられます。これらの症状は、常に起こっているという人もいますし、何らかの原因によって引き起こされ、条件反射状態の人もいるようです。いずれにしても症状は一つだけではなく、重なって起きることのほうが多いです。風邪を引いたときのように、必ずこの症状が出るというものではないのでうつに気が付かない人も多くなっています。

理解することで治療へ

うつ病は、脳の神経伝達物質が減少することによる、病気です。その原因となるものが環境的要因であったり、身体的要因であったり様々ですが個人によってそのダメージの度合は変わってくるのです。憂鬱になり、睡眠が十分に取れず食欲も低下するというのは辛いものです。周りの人や自分で症状を覚えておき、うつ病に気がつくことのできるようにすれば、うつに苦しむ人が減るでしょう。

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